ノートPCをサーバーにして大惨事になった話


ボクには黒歴史がある。

WEBエンジニアとして働き始めた頃の話だ。
当時は、社内のお荷物的なキャラだった。
外注で客先に行ってはクレームが入り、社内に出戻りするような日々を送っていた。
社内の居心地も悪く、何とか這い上がろうと必死に勉強していた時期でもある。

ただなかなか勉強した成果が出ない。
そんなとき「自宅サーバを立ててWEBサイトを公開すると実践的な勉強ができる」と聞いた。

早速試してみた。

しかしこの安易な考えが、ボクの黒歴史を作ることになってしまう・・。

ノートPCが起こした大惨事

朝、会社への通勤途中にアパートの大家さんから電話がかかってきた。

大家「キミの部屋燃えてるから!」

自分「え!?」

大家「キミの部屋が燃えてるから早く帰ってきて!」

自分「え!?」

大家「いいから早く戻ってこい!」

自分「え!?あっは、はい!」

ボクは、上司に事情を話し会社に行けないことを伝えると、すぐにアパートに戻った。
アパートには、消防車とパトカーが約10台ほど集まっており、大きな火事であったことがわかった。
交通規制をされた先に多くの野次馬が群がっている。

既に火は消えているようだ。

呆然と立ち尽くす大家さんを見つけ声をかけた。
どうもボクの部屋近辺から出火したらしい・・・。

そう言われ、ボクはハッとした。

「もしかしてサーバにしていたノートパソコンじゃ・・・。」

もしボクのノートパソコンが原因であれば取り返しのつかない過ちを犯したことになる。
そんなはずはない
間違いであってほしい。
頼む!

しかしその後、消防の現場検証によりボクの部屋にあったノートパソコンが火災元だと断定された。
CPUの周りにたまったホコリがショートして火花がおき燃え広がったらしい。

真っ黒になった部屋の中のように、ボクの目の前も真っ暗になった。

火災の代償

幸いにもアパートの損害は火災保険で払ってもらったので、お金を弁償するということは無かった。

だがボクの責任には変わりはない。
ボクは大家さんや隣の被害にあった住人の方に、人生で初めての土下座をして謝った。

そしてボクは持っていた所持品をほとんど失った。
パソコンはもちろん、服、テレビ、冷蔵庫、本、写真、その他思い出の品までほぼすべてだ。

通帳やカード、免許書、保険証、印鑑証明など再発行が必要なものはとにかく大変で時間がかった。

さらにアパートの改修工事の名目で、ボクはアパートを追い出されることになった。
当たり前だ。
火災を起こしたような問題児を住まわせたくはないだろう。
誰にも文句は言えない。
つぎのアパートが見つかるまでの2週間は漫画喫茶に泊まり込んだ。
今後のことを考えるとホテルに泊まるなんて贅沢はできない。

ノートパソコンのサーバーが火災を起こす確率は?

パソコンによる火災は、消防の人によると、東京だけで年間に10件以上もあるらしい。
その中でも自宅サーバは「よくある火災原因」の一つとのこと。

話しは変わるが、エンジニアの親睦会で自宅サーバの話になった時、火災を起こした話をしたことがある。
するとどうだ。

「あっ俺もヤバかったことがある」
「サーバから火が出て母親がお風呂の水をぶっかけた」
「家に帰ったら煙が充満してた」
「会社がボヤになった」
「夜中にUPSがピーピー鳴りだしたので起きみるとサーバが今まさに燃えようとしていた」
「寝てるときにサーバから青白い火花が見えることがある。キレイだった」

皆さんけっこうヤバい経験をされている。
自宅サーバは火災という高リスクなヤバいものだと知った。

知っていれば安易に自宅サーバなんてやらなかったのに・・・。

なぜノートパソコンは火災の原因になる?

【そもそも24時間使い続けるという想定がされていない】
ノートパソコンはサーバーとして使われるとこが想定されていない。
使っては閉じる。使っては閉じる。
といった一般的な使い方が想定されている。
サーバーのようにHDDやCPU、電源周りに長時間負荷をかけ続けることは推奨されていない。

【ノートパソコン自体が高熱になりやすい】
ノートパソコンは熱を持ちやすい。
省電力のCPUを使っているため熱量は少ないが、その熱を放出する機能がかなり弱いのだ。
サーバにする予定のノートパソコンを見てほしい。
熱を放出する排気口がとても小さくはないだろうか?
しかも内部のファンもかなり小さく、熱を放出する排気能力はかなり低い。
10時間やそこらであれば問題ないが、24時間休みなく動かすと熱は溜まりつづけ、焼き肉ができるほどの高熱になってしまう。
そして一定の熱量を超えると、小さなホコリなどに引火し自然発火する。

【電源アダプタが弱い】
ノートパソコンの電源アダプタは故障しやすく、消耗品だと言われている。
何度もアダプタを買い替えたことがあるという人も多いのではないだろうか?
アダプタが故障しているのに使い続けるとショートしてしまい火災になりやすい。

【ホコリが溜まりやすい】
ホコリは火災の原因になる。
ノートパソコンは、排気口が小さいため、内部にホコリが溜まりやすい構造になっている。
しかも外装のカバーを外しにくいためホコリを掃除するのが難しい。
WEBサーバとして使っている場合、清掃中はサイトが落ちてしまうため、なかなか掃除をする機会がない。
というよりも「もし掃除中に壊してまったら・・・」というリスクを考えると、掃除をしようという気にもならないのだ。

自宅サーバは、ホコリまみれで危険なパソコンを使い続ける非常に危険な行為とも言える。

そもそも何でボクは自宅サーバを立てていたのか?

ボクは「サーバの勉強」のために自宅サーバを立てていた。
CentOSをインストールして、Apache・MySQL・PHPを入れ、WEBサイトを公開し運用する。
それが実践的な勉強になると思っていた。

本当に勉強になったのか?

確かに勉強になったと思う。
だけど実践的な勉強家と言われると、そうではない。

今どき、サーバを買ってきてOSをインストールして構築するなんて仕事は無いからだ。

今はクラウドやVPSの時代。

会社や客先のサーバの多くが、クラウドかVPSに置き換わった。
ましてや新規システムであれば、ほぼ間違いなくクラウドかVPSだ。

自宅サーバはもう過去の遺物になっている。
実践的な勉強をしたいのであれば、クラウドやVPSを借りたほうがよっぽどいい。

結局、サーバの勉強はどうしたのか?

自宅ではなく、外部にサーバを立てた。
日本の主要なvpsを比較して一番安いServersManというサーバを借りた。
http://dream.jp/vps/

月額467円のため、自宅サーバで電気代を払うより比べてかなり経済的だ。
何より火災の心配が全く無い。

VPSに乗り換えての感想

すこぶる快適。
メモリ1G、CUP2コア、ハードディスク50GBと、燃えたノートパソコンに比べてはるかに性能がいい。
あきらかにサイトの表示速度は速くなった。

しかも専用のグローバルIPまで貰える。
自宅サーバのころは、不安定なダイナミックDNSに悩まされていたので、これもまたうれしい。

あと夏暑くない。
自宅サーバはストーブのようなもの。
VPSにしてから、部屋が涼しくなった!

またサイトが落ちる心配がなくなったのも喜ばしい。
自宅サーバは、ブレーカー落ちやケーブル抜けなど、ちょっとしたことでもサイトが落ちてしまうため気を使う。
サーバを動かすのが怖いため、部屋の模様替えなどできなかった。

そして一番は火災の心配がまったく無いこと。

自宅サーバ時代は、よっぽど大丈夫だろうと思っていても心のどこかで心配していて、外泊時にサーバの様子が気になるなど精神的な負担になっていた。
しかしVPSは、その負担から完全に解放してくれた。

VPSを使った勉強は、仕事に生かされたか?

VPSで学んだスキルは、仕事に大いに役立っている。

今はVPSやクラウドサーバを使う案件が本当に多くなっており、WEBエンジニアとして外部の仮想サーバスキルは必須に近い。
昔のようにサーバを買って、OSをインストールする仕事はほとんど皆無。
サーバの勉強をしたいなら、自宅サーバではなく、VPSを借りて動かしてみるのが一番効率的で、実践的なスキルが得られる。

ボクが使っているServersManのVPSは月額たったの467円だったので自宅サーバの替わりに試すにはもってこいだった。
これから自宅サーバを立てる人は、VPSなどを借りたほうが不幸にならないと思います。

※追記:2014年12月現在
ServersManが1ヵ月無料+初期費用無料のキャンペーンをやっているようです。